- 1957年12月11日
- 79分
- アイコンの説明
若い愚連隊一味が、郊外の一軒家に住む強欲なてつ婆さんの蓄えを狙って強盗を計画。しかしその家には、婆さんにいびられてイライラしっぱなしの息子夫婦たちが住んでいて……。
小さな家一軒のセットと、たった20日間で撮り上げたピリ辛コメディ。欲にまみれたみみっちい小市民ばかりが登場し、その言動をコミカルに、そしてテンポよく赤裸々に追っていくことで、人間の不思議な可笑しみまで見事に描出されていく。前作『喜びも悲しみも幾歳月』まで笑いのネタにする徹底ぶりで、そこで日本の麗しき模範夫婦を体現した高峰秀子と佐田啓二に真逆のダメ夫婦を演じさせているのも楽しいが、これは「役者はイメージを固定化させてはいけない」という木下監督の計らいでもあった。
高峰秀子 佐田啓二 田村秋子 南原宏治 小林トシ子 有沢正子
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製作: 桑田良太郎
監督・脚本: 木下惠介
撮影: 楠田浩之
照明: 豊島良三
音楽: 木下忠司
録音: 大野久男
美術: 梅田千代夫
編集: 杉原よ志
監督助手: 大槻義一