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連載「女ひとり、「釣りバカ」完走してきます【シリーズ9】」

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 これまでも何度か「ハマちゃん=最強サラリーマン」説を訴えてきましたが、この説を最も証明してくれたのが今回の「9」でありました。

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 小林稔侍演じるハマちゃんの同期・馬場が営業部長に抜擢されたことから、彼を得意先に紹介しに行ったときのこと。ハマちゃんは大事な客先にもかかわらず、昼ごはんに上にぎりを要求。OLにはお茶菓子をねだり、タバコもプカプカ吸いまくり。あっけにとられる馬場ですが、得意先は皆楽しそうにハマちゃんと釣りの話に興じ、挙げ句、他の客をほっとくほどの歓待ぶりを見せます。
 さらに重役たちにムチャぶりをされた馬場が、巨額案件の発注を直談判しようと大企業の社長を張り込んでいた先にいたのも、浜崎伝助。またも釣りネットワークで重鎮とナチュラルにつながり、社長をちゃん付けするほど親しい仲だったのであります。
 「こんなセールスみたことない」と、やり手の馬場も舌を巻くほどの才覚を見せたハマちゃんですが、本人にとっては営業ではなく、あくまで釣り仲間との情報交換。下心のなさが逆に営業の武器になっていて、“ハマちゃん無双”すぎるのでありました。

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 また、かつてみち子さんをめぐって恋敵でもあったという馬場は現在離婚してシングルファーザーの身。猛烈サラリーマンとして仕事一筋にきた結果、子供との関係もギクシャクしています。そんな彼と自分とを冷静に分析し、ハマちゃんはこんな風に解説していました。

「馬場は失恋の痛手をバネにして一生懸命仕事して部長になった。俺はみち子さんを得て幸せにドップリに浸かりながら、今現在、平社員として元気に頑張ってる」

 どちらが幸せかはなんとも言えませんが、この頃から20年経った今は「仕事or家庭」の二者択一というよりかは、「夫婦どちらも働き、仕事も家庭もなんとか回す」というのがリアルだなと感じた次第。

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 さらに今回のゲストである小林稔侍と風吹ジュンが織りなすアダルティでプラトニックな恋物語も素敵です。「大人になってからの恋って、マジだな」と思わずにいられないラスト、沁みました。
そして女子高生のルーズソックスや、黒色ではない半透明の指定集ゴミ袋の描写にも97年を感じた「9」、ぜひお楽しみください!


文 小泉なつみ

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