木下惠介とは | 木下恵介エピソード

『肖像』(1948年)の記念写真 写真提供:木下惠介記念館

木下惠介が監督デビューした1943年、東宝では黒澤明が『姿三四郎』で監督デビューを果たしており、以後両者は毎年のベスト・テン入りを競い合うライバルとして、戦後の日本映画界を大いに牽引していく。女性的資質の強い木下映画と男性派の黒澤映画、真逆の資質ゆえに「柔の木下、剛の黒澤」とも例えられ、また両者は仲も良く、黒澤が木下監督作品『肖像』(48)の脚本を担当するなど、実作での付き合いもあった。60年代後半には小林正樹、市川崑とともに“四騎の会“を結成。さらにはこの両者、没年まで同じ1998年なのであった。