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連載「女ひとり、名画座行ってきます。 」
【フィルムセンターの巻/後編】

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なんとなく近寄りがたいイメージのあった「名画座」に、女ひとりで行ってみる本連載。第1回目は、「東京国立近代美術館フィルムセンター」にお邪魔しております!
極上のフィルム体験と観客との一体感という、フィルムセンターならではの魅力を主任研究員の冨田美香さんに熱く語っていただいた前編に続き、後編では館内をじっくりと見て回ります。そして、近隣のオススメスポットも紹介してもらいましたよ!

 

映画鑑賞するためには、まずはチケットを購入じゃ!ということで、冨田さんに案内してもらいました。

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チケット購入は、入り口右手にあるこの階段を上がった2階で。壁面には映画の歴史を感じるポスターが貼られていて、ここからワクワク感が高まります!

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ここが2階のチケット売り場。なんとフィルムセンターでは、520円で映画が観られます!しかもキャンパスメンバーズを持っている学生は無料!小中学生は100円!ARIGATOGOZAIMASSU!

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無事にチケットが買えました。フィルムセンターでは前売り券はなく、発券・開場は上映時間の30分前から。好みの席をなにがなんでも確保したいというこだわり派の方は早めに行かれることをオススメしますが、10分前到着でも座れることが多いとのこと。

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広々とした大ホールは310席。ここで日々、さまざまな特集上映が行われています。プログラムによっては19時からの回もあるので、会社帰りに立ち寄るのも◎。そして7月12日からは今年で生誕100年を迎える「映画監督 加藤泰」特集が満を持して上映されるとのこと!

 

「ニュープリントで仁俠映画や股旅ものを堪能してください。初めての女性には富司純子さん主演の『緋牡丹博徒』シリーズが特にオススメです!」(冨田さん/以下同氏)

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ホール前にはロッカーも完備。返金式なのも最高です!
そして女子的に見逃せないのが、トイレ。「うちはトイレもキレイです!!」と、研究員の冨田さんも激オシしてくれました。

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普段は一輪挿しにお花が活けてあるそう。写真に写っているのは、トイレをプレゼンしてくれている冨田さん。研究者でありながら営業上手でもあるお方です。

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続いて、7階の展示フロアへ。

「常設展では『日本映画の歴史』として、江戸期の幻燈から70年代くらいまでの映画史を駆け足で見ることができます。各所にビデオモニターが設置されていて、それを全部見ると一日あっても足りないくらい充実した内容になっていますよ。さらに映画の半券をお持ちいただければ、ほぼ半額の100円で入場できます」

映画史はもちろんのこと、先人たちの生きていた“あの時”や“息吹”がそこかしこに感じられ、映像や展示物に見入ってしまいました。

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常設展に加え、展示室では企画展も開催。7月26日からは「角川映画の40年」が開催されるので、アラフォー世代は必見ですよ!

そして、フィルムセンターのスタッフさんにお聞きしたオススメスポットも訪ねてみました。ぜひフィルムセンターに遊びに行く際は立ち寄ってみてくださいね。

 


【番外編】フィルムセンタースタッフのオススメスポットその①

<<100%ChocolateCafe.>>

店内丸ごとチョコレート!明治が運営する全国唯一のカフェ

フィルムセンターのお客さんにもファンが多い、「チョコレートの明治」がプロデュースする日本で1店舗だけのチョコレートカフェ。sashikae-2

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天井は板チョコ風、壁面にはチョコレート生地が格納され、机もこっくりしたチョコレート色と、どこを切り取ってもチョコ、チョコ、チョコ!

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文字通り100%チョコレートなカフェでいただいたのは、夏季限定の「ビターショコラドリンク」と、不動の人気No.1を誇る「チョコロネ」。
ビターショコラドリンクは豆乳ベースでさらりと飲みやすく、飲んだ瞬間、しっかりと苦味が。喉が渇くような甘さは皆無で、スッキリとした美味しさが酒飲みにもグーであります!
そして、軽井沢の有名パン店・ブランジェ浅野屋のオリジナルコロネにフレッシュチョコレートをその場でむにゅ~と詰めたチョコロネは、これまで味わったことのない高級感を感じる品のいいお味。そしてこちらもべったりした甘さがなく、ショコラドリンクと一緒に味わってもまったく重くありません!

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コロネの先っぽまでぎっしりとチョコクリームが詰まっているので、食べ方のうまくない私はぼとりとクリームを落としてしました。もちろんこの後、全部拭って食べました。
フィルムセンターは飲食できるスペースもあるので、テイクアウトもオススメです。

 

■100%ChocolateCafe.(https://www.meiji.co.jp/sweets/choco-cafe/)

東京都中央区京橋2-4-16 明治 京橋ビル1F

03-3273-3184

 


【番外編】フィルムセンタースタッフのオススメスポットその②

<<Mindbenders&Classics>>

100年以上前のフランス人たちが着ていた洋服がそこかしこ!ヨーロッパ古着専門店

フィルムセンターの広報・白鳥蓉子さんの推薦で訪れたのは、19~20世紀中期のヨーロッパ古着を専門に扱うMindbenders&Classics!

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これは店内写真ではありません。

実はこちらのお店、珍しい手動式エレベーターが設置されたビルの最上階にあるのです。Exif_JPEG_PICTURE

一瞬ぎょっとする注意書きですが、確認すれば大丈夫です。

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エレベーターの扉を開けるとジャバラ式の中扉があり、これを開けて“箱”は上階へ。するとそこには、帆を張ったような天井から光が漏れ、異国の風を感じる空間が…。

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ビルの屋上とそこに建てられた小屋という、“半分外で半分中”の空間が、Mindbenders&Classicsの店内!
英国から帰国したご夫婦が07年からオープンしたというこちらのお店は、100年以上前の人々が実際に着用していた作業着や日常着を、フランスなどから仕入れているそう。
とはいえどのお洋服も“時代遅れ感”などなく、長い歴史を経ているとは思えないほどコンディションも良好。つまり、それだけ大切に着られてきたものたちなんですね。
店主の横見沙代子さんは、「古いものを愛でる感覚って、フィルムセンターさんと同じかもしれませんね」と話されていました。確かに!

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アカデミックかつエンタメ感満載のフィルムセンター。歴史ある明治のチョコの間違いなさに舌鼓を打ちつつ、遠い昔に思いを馳せられる古着たちと出会う……。

徒歩5分圏内で、歴史とエンタメに触れられた名画座めぐりでありました!

 

■Mindbenders&Classics  http://mindbendersandclassics.com/

東京都中央区京橋2-6-8 仲通りビル6F

03-3564-1270

火・水曜定休

 

※情報は2016年7月時点のものです

(取材・文/小泉なつみ)

 


フィルムセンターの巻<前編>はこちら