渥美清

渥美清あつみ きよし

1928〜1996年

プロフィール

東京都出身。浅草のストリップ劇場にて、初舞台を踏む。1953年に浅草のフランス座に入り、コメディアンとして活躍。やがて、草創期のテレビに活動の場を移し、NHKの人気バラエティ番組「若い季節」(61-64)「夢であいましょう」(61-66)などで、お茶の間の人気者となる。テレビドラマ「大番」(62)も評判を呼び、同年、映画『あいつばかりがなぜもてる』で、初主演。東映『喜劇急行列車』(67)ほか「列車シリーズ」などに主演し、1969年から始まった映画『男はつらいよ』は、以後、28年間に48本が製作される人気シリーズに成長。渥美は国民的人気スターとなった。

映画『八つ墓村』(77)撮影時の1枚 右から野村芳太郎、渥美清

映画『八つ墓村』(77)撮影時の1枚 右から野村芳太郎、渥美清

野村芳太郎監督作品とのかかわり

11作品に参加。映画『拝啓天皇陛下様』(63)の主演で、渥美は映画俳優としての地位を不動のものにした。60年代に野村監督が手掛けた喜劇では、倍賞千恵子、佐藤蛾次郎と共演した『白昼堂々』(68)など、その後の「寅さん」にも通ずる人物を演じている。また、映画『砂の器』(74) では、出番は少なくも印象的な映画館の館主として登場した。大ヒットした映画『八つ墓村』 (77) では、原作者のたっての希望で、探偵金田一耕助を演じ、今でも人気の衰えない作品となった。