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連載「女ひとり、「釣りバカ」完走してきます【シリーズ5本目】」

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 「5」が公開された92年、遂にバブルが崩壊。鈴木建設の長であるスーさんも、会社の業績が悪化したせいで常にカリカリしています。
 そんなスーさんを破顔させ、今回の物語のキーマンとなるのが、前作で誕生したハマちゃんとみち子さんの愛息子・鯉太郎くん1歳であります。
 「釣りバカ」ならぬ「親バカ」となったハマちゃんは、「鯉太郎がしたおしっこは蒸留水、うんこは柔らかいチーズ」と断言しスーさんを困惑させていましたが、やっぱり育児においても“先”をいっていたことが判明しました。

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 というのも、今ではごく当たり前となった“イクメン”も、本作を見るとハマちゃんはその走りだったということがよくわかります。
 着替えや寝かしつけを率先してするばかりか、おんぶで子連れ出社し、自分の部署である営業三課の面々にお守りをお願いするという時代の先端っぷり。こうやってみんなで育児をするスタイルは、ススんでいるGoogle本社なんかで採用されていそうじゃないですか。

 そして「5」で何より痛快だったのが、“ていねいな育児”という現代にまで続く呪いを一蹴していたこと。
 それは紙おむつを使おうとしたみち子さんに対し、スーさんが放ったこんな一言から始まります。

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「さらしのおむつの方が(紙おむつより)母子ともに細やかな愛情伝わる」

 出た!デタ!DETA!

 紙おむつでなく布おむつ、インスタントではなく手作りした離乳食…等々、面倒なことをすればするほど子供へ伝わる愛情もアップする、みたいな“テマヒマ信仰”は本当にアホらしいと常日頃思っていたので、スーさんの台詞に思わずカッとなりまして。
 しかしこんな根拠のない押しつけを「男の身勝手な幻想だ」と切り捨て、「言うだけなら誰でもできる」と論破してくれたのが、ハマちゃんのお母さんでした。そうなんす、さらしのおむつでもいいんすけど、だったら一緒に洗ってくれって話なんす…。

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 そこでハッとしたのが、ハマちゃんが育児が大好きで嫁を大切にする素敵な男性に育ったのも、この母あってのことだということ。
 私自身も男児を育てている今、女性をいかに大事にし、愛するかを教えなければならないと思っていたので、「釣りバカ5」はその最高のお手本となったのでした。
 なのでぜひ、全世界の男性に見ていただきたいと思った「5」なのであります!


文 小泉なつみ

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BSジャパンにて毎週土曜日夕方6時30分より「土曜だ!釣りバカ!」放送中!

▼詳細
http://www.bs-j.co.jp/cinema/

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「釣りバカ日誌」公式サイト
▼「釣りバカ日誌5」作品情報
https://www.tsuribaka-movie.jp/movie/5/