橋本忍

橋本忍はしもとしのぶ

脚本家1918~2018年

プロフィール

兵庫県生まれ。肺結核の療養所でシナリオ作家を志し、映画監督、脚本家の伊丹万作に師事。黒澤明監督『羅生門』(50)でデビュー。黒澤作品への参加は『生きる』(52)『七人の侍』(54)『生きものの記録』(55)など。黒澤作品以外も『真昼の暗黒』(56)『切腹』(62)『日本のいちばん長い日』(67)『日本沈没』(73)『八甲田山』(77)など、日本映画史上に残る名作、話題作を多数手がけ、世界的な評価も高く、日本を代表するシナリオライターの一人。

映画『砂の器』(74)撮影風景

映画『砂の器』(74)撮影風景

野村芳太郎監督作品とのかかわり

7作品に参加。黒澤明監督は、大船撮影所で『醜聞』(50) 『白痴』(51)を撮影した際に、助監督として撮影に参加した野村芳太郎の才能を見抜き、同世代の脚本家である橋本忍を紹介。のちに、二人は、日本映画史に残る作品を、世に送り出した。中でも、松本清張原作の『砂の器』(74)は、企画立案から14年の歳月をかけ、自身で橋本プロダクションを立ち上げてまで、成し遂げた大作であり、今なお観客の心をつかみ、愛され続けている。また、橋本プロダクションは、大ヒットとなった映画『八甲田山』(77)も手掛けており、野村芳太郎はプロデューサーとして参加した。