木下惠介生誕110年(2022年~23年)について
カテゴリ:お知らせ, 木下惠介生誕110年
2022年12月5日に生誕110年を迎える木下惠介監督。
代表作『二十四の瞳』を始めとした、幅広い作風で人々を魅了してきました。
今回の周年を契機として、2022年~2023年にかけて、木下惠介の作品世界に触れる様々な取り組みを、改めてご紹介いたします。
◎戦争に対する強い後悔、反戦へのメッセージ
1943年に『花咲く港』で監督デビューした木下惠介は、戦中・戦後を通じて映画を発表してきました。その作品には、戦争を背景にして、時代の波に翻弄される人々の姿が何度も描かれています。
世界中で紛争が止まず、ますます激しさを増している現在において、木下作品から戦争が引き起こす悲劇を考えねばなりません。
1,8/8(月)NHK BSプレミアムにてドラマ『二十四の瞳』が放映
日本映画史に残る不朽の名作が現代に蘇る。昭和初期の物語ですが、そこで描かれる戦争・貧困・差別・弾圧などは、決して遠い過去の時代に限った問題ではありません。壺井栄の原作や1954年の木下監督版の精神を受け継ぎながら、令和の時代に語りなおす、新しい名作の誕生です。
【放送予定】2022年8月8日(月)21時
BSプレミアム/BS4K(同時放送)
【原作】壺井栄 「二十四の瞳」
【脚本・演出】吉田康弘
【音楽】富貴晴美
【出演】土村芳 中島歩 麻生祐未 國村隼
宇野祥平 濱田マリ 近藤公園 赤間麻里子 水澤紳吾 ほか
・番組ホームページ(NHK)
https://www.nhk.jp/p/ts/DZJX8RGXG2/
2,8/15(月)BS松竹東急にて映画『二十四の瞳』『陸軍』一挙放送
77年目を迎える終戦記念日に、BS松竹東急では木下惠介監督の映画『二十四の瞳』と『陸軍』を、特別編成の二本立てで放映します。
『陸軍』は戦時中に製作・公開されたものの、田中絹代演じる母親が、作品の終盤に出征する息子を見送る長回しのショットが「戦意称揚に相応しくない」と軍部から指摘を受けた問題作。
夏の夜に、高峰秀子と田中絹代という稀代の名優の視線を通して、戦争の影について考えてみるのもいかがでしょうか。
よる8銀座シネマ 特別企画「平和への祈り 終戦の日によせて」
【放送局】BS松竹東急(無料放送 BS260ch)
【放送作品】
『陸軍』8/15(月) 18:00~19:40 放送
監督:木下惠介
原作:火野葦平
脚色:池田忠雄
出演:田中絹代/笠智衆/三津田健/杉村春子/上原謙/東野英治郎/星野和正
『二十四の瞳』8/15(月) 19:40~22:30 放送
監督:木下惠介
原作:壺井栄
脚色:木下惠介
出演:高峰秀子/月丘夢路/小林トシ子/井川邦子/田村高廣/笠智衆
3,ラピュタ阿佐ヶ谷で木下惠介作品を上映
ラピュタ阿佐ヶ谷では、俳優に焦点をあてた特集で木下惠介の映画が上映されます。
現在、開催中の「坂東妻三郎×田村高廣 永遠の親子鷹」では、戦中派で成り上がりの父と、戦後育ちの子どもたちの軋轢をユーモアたっぷりに描いた家庭劇『破れ太鼓』が上映。
また、8/14から始まるモーニングショー「昭和の銀幕に輝くヒロイン 望月優子」では、戦後期の混乱を悪戦苦闘して生き抜く母と、冷たく突き放す子どもとの断絶を描いた『日本の悲劇』や、少年同士の友情を底流に、下町に生きる魚屋の跡取り息子のほろ苦い青春を繊細にすくいとった『夕やけ雲』が上映されます。
ぜひ、劇場のスクリーンで、木下作品の魅力に触れてください。
・上映スケジュール
『破れ太鼓』8/7(日)~8/13(土) 上映
監督:木下惠介
脚本:木下惠介/小林正樹
出演:阪東妻三郎/村瀬幸子/森雅之/木下忠司/大泉滉/大塚正義/小林トシ子/桂木洋子/宇野重吉
『日本の悲劇』8/14(日)~8/20(土) 上映
監督:木下惠介
脚本:木下惠介
出演:望月優子/桂木洋子/田浦正巳/佐田啓二/高橋貞二/上原謙/高杉早苗
『夕やけ雲』9/4(日)~9/6(火) 上映
監督:木下惠介
脚本:楠田芳子
出演:久我美子/田村高廣/田中晋二/東野英治郎/望月優子
・劇場ホームページ(ラピュタ阿佐ヶ谷)
http://www.laputa-jp.com/
4,シネマクラシックスにて、木下惠介作品レビューを全5回で連載予定(8月~)
今後も、木下惠介監督の作品に関連する情報を、本サイトにて発信していきますので、ぜひご注目ください。
なお、今回ご紹介した映画は、DVDや配信でもご覧いただけます。
▼ご購入はこちらから
松竹DVD倶楽部
https://www.shochiku-home-enta.com/c/keisuke-kinoshita
▼配信はこちらから
『二十四の瞳』
https://lnk.to/DnG0ImFc
『陸軍』
https://lnk.to/Rikugun