『男はつらいよ』40周年プロジェクト|松竹映画『男はつらいよ』公式サイト| 松竹株式会社

男はつらいよ

イベント報告

『夢をありがとう〜 渥美清さん十三回忌献花式』 レポート
開催日:2008年8月2日(土)
場所:東京都葛飾区柴又 寅さん記念館

平成20年8月2日、土曜日。真夏の晴れわたった空の下、寅さんの故郷である葛飾柴又・寅さん記念館にて故・渥美清さんの十三回忌献花式が行われました。

山田洋次監督・初代マドンナである光本幸子さんををゲストに迎えたほか、若い人たちからお年寄りまで数多くの寅さんファンが会場を訪れ、それぞれの想いとともに寅さんこと渥美清さんへと花を手向ける会となりました。

式は、葛飾区立常盤中学校吹奏楽部のみなさんによる「男はつらいよ」のテーマ曲「ふるさと」の演奏からスタート。曲の合間では、吹奏楽部の生徒さんが扮したかわいらしい“寅さん”と“さくら”が登場して寸劇が披露されるなど、会場内になごやかな笑顔が広がります。

つづく挨拶では、葛飾区青木勇区長、松竹・大谷信義会長、第1作マドンナ・光本幸子さん、山田洋次監督より、それぞれの想いが語られました。「作品を通してこの地域の自然、人情を知らせてくれた」と青木区長。さらに大谷会長からは「常盤中学校のみなさんの演奏を聞きながら、昔はみんなが歌える共通の歌があったことを思い出した。そんな歌のように、寅さんはみんながいっしょに語り合える共通の作品ではないか。昭和から今に語りかけてくるメッセージとして作品を伝えていきたい」との言葉が。寅さんの生みの親である山田監督からは「渥美さんはいわば虚像で、寅さんが実在の人物だった。セミの抜け殻のように寅さんを残して、どこかへ行ってしまった。とても頭がよく、考える人。とにかくすぐれた人だった。もうちょっと長生きし、おじいさんでもいいから、いっしょに映画をつくりたかった」という想い出とともに、「劇場で寅さんを見たことのない人たちにもぜひ知ってほしい」と、作品への強い思いが語られました。最後に光本さんから「そんなに月日が経ってしまったのかなぁ、と渥美ちゃんの顔を見ると思う。寅ちゃん、夢をありがとう。女優としての世界を広げてくれたすばらしい出会いだった」と当時をしのぶしみじみとした言葉をいただきました。

その後、寅さん記念館内部を見学した山田監督、光本さんは実際に撮影に使用された小物や、葛飾柴又の様子を再現したミニチュア模型などにじっと見入る場面も。特別展示の写真ギャラリーでは、往年の渥美さんはもちろん、監督自身の若き日の姿を懐かしみました。山田監督は「最初は夢中でつくっていた。失敗しても次があるという勢いで、わっとつくる良さが懐かしい」と述べ「映画の主人公という実在しない人物の記念館はここだけではないか。寅さんという虚像を実像にしてしまう、そういう不思議なことをした人だった」と改めて渥美さんの映画に対する姿勢を振り返りました。

夕方まで開放されていた式場内には、地元葛飾区の方々、親子づれ、若いカップル、あるいは映画とともに年月を重ねてきたシニア世代まで、さまざまな年代の方が続々とつめかけ献花を行う姿が。ギャラリーや記念館で改めて作品の魅力を噛みしめるみなさんの姿も見られ、葛飾柴又の、そして多くのファンの方々の変わらぬ想いに支えられた素晴らしい献花式となりました。ゲストの皆様、訪れていただいた皆様、式開催にご協力いただいた皆様に厚くお礼を申し上げます。

渥美清さんの笑顔の写真が飾られた献花台

式のはじまりを盛り上げてくれた、常盤中学校吹奏楽部のみなさんの演奏風景。

渥美さんの笑顔を囲み、山田監督と光本さんもにっこり。

常盤中学校吹奏楽部の生徒さんたちとゲストのみなさん。
写真左端は、生徒さんの一人が扮した可愛らしい寅さん。
無料休憩室にてフォトギャラリーに見入る山田監督と光本さん。 寅さん記念館を楽しむ監督と光本さん。周りは帝釈天参道を復元した模型 献花台には、ファンのみなさんたちが長い列をつくる。