1. >
  2. >
  3. 第6作 釣りバカ日誌6
釣りバカ日誌 6

第6作 1993年12月25日
釣りバカ日誌6

 岩手県釜石市で、一之助の市民大学の講演会にかこつけ釣りを楽しんだ“釣りバカ”コンビ。運転免許のない伝助の替わりに、車の運転をした一之助が、市の役員に運転手と間違えられ、伝助を社長に仕立てる。伝助は鈴木建設社長として講演会でワルノリ・スピーチをしてしまう。一方、釜石の旅館の仲居・澄子(久野綾希子)の優しさにふれた一之助。そのまま運転手と偽って、遠野に渓流釣りデートと洒落込むが・・・
 多忙な社長業に疲れ果てたスーさんが、ハマちゃんと立場が入れ替わるという逆転の発想の第6作。しかもハマちゃんはスーさんの代わりに、市民大学講座で“21世紀の未来都市と構想”をテーマに講演をすることになる。また、美しきマドンナの澄子に淡い思いを描くスーさんが、その娘・佳奈(喜多嶋舞)の結婚式のために一肌脱ぐことになる。太田八郎(中本賢)はじめ、太田丸の面々がなぜか鈴木建設の重役に仕立てられ、結婚式に出席する。一方、新聞記者(豊川悦司)がスーさんの汚職疑惑を追求。社長業スーさんの心労とストレスは溜まる反面、のんきなハマちゃんは相変わらず、マイペースの自由人ぶりを発揮してくれる。

ゲスト
  • 久野綾希子
  • 喜多嶋舞
  • 豊川悦司
ロケ地
  • 岩手県 釜石市
スタッフ
  • 監督:栗山富夫
  • 脚本:山田洋次、関根俊夫、梶浦政男
  • 原作:作/やまさき十三 画/北見けんいち
  • 撮影:安田浩助
  • 音楽:かしぶち哲郎
  • 美術:重田重盛

ゲスト

本間澄子

(久野綾希子)

釜石の花の井ホテルにつとめる澄子は、一之助を、鈴木建設の運転手と思い込んで、自分の父のように慕う。一之助と遠野に釣りに出かけ、女手一つで育て上げた娘・佳奈の結婚について相談。

本間佳奈

(喜多嶋舞)

澄子の娘。東京荒川区町屋で一人住まいをしている。近く結婚する予定だが、悩みは、結婚式に出席する親戚が少ないこと。立派な家風の相手とのバランスをとるために、母・澄子は一之助に相談する。

立花記者

(豊川悦司)

一之助の汚職疑惑を追求する、築地新報の記者。人の神経を逆撫でするようなふてぶてしい態度をとる。しかし、潔癖な一之助は相手にしない。ところが、佳奈の披露宴会場に現れ、伝助が鈴木建設社長となっていることを知り・・・

ハマちゃん、スーさん

ハマちゃん
スーさん

運転の出来ないハマちゃんに代わって車を運転してきたために、スーさんは鈴木建設の運転手と間違えられてしまう。社長に仕立てられたハマちゃんは、市民大学の文化講演会 で“21世紀の未来都市と構想”と題して、口から出任せのトークをしてしまう。

鈴木建設

鈴木建設

ハマちゃんがスーさんの身代わりをつとめた後援会の模様が、釜石の新聞にハマちゃんの写真と共に掲載され、草森秘書と秋山専務が「社長の名誉に関わる」と大騒ぎ。やがて、鈴木建設本社に、釜石の役所の人々が御礼にやってくると聞いたスーさんとハマちゃんは、会社を抜け出そうとするが・・・

浜崎家

浜崎家

やんちゃな鯉太郎を育てるみち子さん。すっかりお母さんらしくなったと、スーさんにいわれ、自分の身の回りのこと構わなくなったと本音をもらす。お母さんのオーラがいっぱい出ているとはスーさんの弁。そんなみち子さんだが、ハマちゃんとスーさんが入れ替わって講演したことを聞くと、人を騙すことは良くないと激怒するが、謝礼は受け取るしっかり者ぶりを見せる。

恋愛事件簿

恋愛
事件簿

釜石でスーさんが出会った訳ありの美人・澄子(久野綾希子)は、夫と死に別れて女手ひとつで、娘を育て上げた苦労人。スーさんをハマちゃんにこき使われる運転手と思い込んだ澄子は、父のようなスーさんを慕う。

あのひとシリーズ

  • 前原運転手
  • 太田八郎
  • 佐々木課長
  • ハマちゃん宴会芸

ハマちゃん宴会芸

ハマちゃんは、釜石の宴会で、海藻を頭に乗せて「KAMAISHI NO1.」を熱唱。当時、西田敏行が出演していた電話会社のCMのパロディ。

釣果

  • カワハギ
  • アイナメ
  • ハゼ
  • イワナ
  • マダイ

魚かいせつ

東京湾で釣りバカコンビが挑戦するのは、フグ目・カワハギ科のカワハギ。スーさんの故郷では“ハゲ”と呼ぶが、ハマちゃんはその言い方に抵抗を感じる。スーさんの講演旅行にかこつけた二人が釜石で釣り上げるのは、カサゴ目アイナメ科・アイナメ。特殊な仕掛けをスーさんは“お祭りの繭玉のようだ”と評する。秋のひととき、スーさんは、澄子と遠野へデートと洒落込み、渓流釣りでサケ目サケ科・イワナにトライする。

ロケーション

岩手県

ロケ地解説

岩手県釜石市は、陸中海岸国立公園にあり、魚が豊富な三陸漁場とリアス式海岸のある風光明媚な場所。初秋の三陸の海で、ハマちゃんとスーさんは、アイナメ釣りを楽しむ。そして釜石市の文化講演会をハマちゃんに押し付けたスーさんは、旅館で働く美女・本間澄子(久野綾希子)と共に、岩手県内陸にある遠野市に出かける。柳田国男の遠野物語の舞台となった、早池峰山をいただく民話の里。

当時の世相

平成5年の
できごと

2月 能登沖地震。世界貿易センター爆破事件。
6月 皇太子徳仁親王ご成婚。
7月 北海道北西沖地震。
8月 細川護熙連立政権発足。レインボーブリッジ開通。
12月 法隆寺、姫路城、屋久島、白神山地、世界遺産に登録。

データ

公開日 1993年12月25日
上映時間 96分/シネマスコープ/モノラル
同時上映 『男はつらいよ 寅次郎の縁談』
スタッフ 監督:栗山富夫
プロデューサー:瀬島光雄、中川滋弘
原作:作/やまさき十三 画/北見けんいち 小学館「ビッグコミックオリジナル」連載
脚本:山田洋次、関根俊夫、梶浦政男
撮影:安田浩助
美術:重田重盛
音楽:かしぶち哲郎
照明:粟木原毅
録音:近藤勲
編集:鶴田益一
スチール:野上哲夫
企画協力:日本映像(株)
ロケ協力:釜石市・遠野市
キャスト 西田敏行 (浜崎伝助)
石田えり (浜崎みち子)
上野 友 (浜崎鯉太郎)
豊川悦司 (立花記者)
喜多嶋舞 (本間佳奈)
中本 賢 (太田八郎)
戸川 純 (営業三課・恵)
笹野高史 (前原運転手)
谷 啓 (営業三課長・佐々木和男)
織本順吉 (浪岡助役)
塩見三省 (鳴海課長)
加藤武 (秋山専務)
園田裕久 (草森秘書室長)
前田武彦 (掘田常務)
丹阿弥谷津子 (鈴木久江)
久野綾希子 (本間澄子)
三國連太郎 (鈴木一之助)