8/27(水)『男はつらいよ』ファン感謝祭2025レポート!

暑さの残る2025年8月27日。第1作が劇場で公開されてから56周年にあたるこの日、MOVIX亀有で『男はつらいよ』ファン感謝祭が開催されました。

250名の定員に対し、約540組840名の応募が殺到した人気イベント。会場には幸運を射止めた寅さんファンが、コスプレや思い思いの服装に身を包んで詰めかけ、熱気あふれる空間となりました。
昨年に引き続き、司会の大役を任命された三平こと北山雅康さんの朗らかな調子に導かれるように、特別ゲストの笹野高史さん、そして山田洋次監督が会場に姿を見せると万雷の拍手が響きました。
早速、会場に駆け付けたファンとゲストとのお楽しみトークの時間へ。
シリーズで全12本、すべて違う役柄で出演された笹野さんへ役作りの秘訣を尋ねた質問に、笹野さんは「役作りはしたことがない。いつも、山田監督はサングラスとかほくろとか、ひげとか、ちょっとしたアクセントを加えてくださるので、「こういう人物なのか」とそれがヒントになります」と明かすと、山田監督は「役を作るのは、監督の仕事なのかもしれないね。脚本を書きながら、この役は誰に演じてもらうか、と考えるけれど、笹野さんみたいな役者がいることがとても助かる」と深い信頼を寄せていることがうかがえました。
また、当日上映された第42作にちなんで、ファンの間で噂されていたエピソードについての質問も。劇中で笹野さんが演じたバイクライダーのクロースアップされた手が、実は北山さんの手だった、という驚きの制作裏話も飛び出ました。
そして、当日解禁されたばかりの山田洋次監督最新作『TOKYOタクシー』の予告編をいちはやく劇場のスクリーンで鑑賞し、その注目の新作の話題に。会場からは、「『TOKYOタクシー』で木村拓哉さんが運転するタクシーに、寅さんがお客さんとして乗り込んできたらどうなるか」という面白いシチュエーションの質問が出ました。山田監督は「それは一本の映画ができるね」と笑顔で答えつつ「きっと、あちこち乗り回すけれど、寅さんはお金を持ってなくて払えないんじゃないかなあ。降りるときに「おれは金を持ってないから柴又のくるまやに行ってくれ」とか言うんじゃないかな。結局、さくらさんが払うんだろうね」と語ると、その様子が目に浮かんだファンからは大きな笑いが起こりました。
最後に、なんとポーランドのクラクフから、この日のために駆け付けたファンから、”熱い寅さん愛”が語られました。日本全国のロケ地50か所を、100年前のトランクと一緒に旅をして、映画の場面を再現した自家製の写真集を山田監督にプレゼント。「これはすごいね」とページを繰りながら笑顔がこぼれた山田監督でした。
当日に会場に詰め掛けたファンは、『男はつらいよ』にちなんだ思い入れのあるグッズを持って参加。一斉に客席でご披露いただきました。寅さんやくるまやファミリーのコスプレで参加されたファンも多く、中には小学生や女の子の「ちび寅」さんもちらほら。「寅さんがいっぱいだね~」と笹野さんもにっこりされました。
続いてお客様とゲストが一緒に思い出の1枚を撮影。感謝祭限定で配られたうちわを手にして、みんなで「はい、バタ~」。笑顔があふれる場内となりました。
いよいよ第42作『男はつらいよ ぼくの伯父さん』の上映です。渥美さんが歌う主題歌にあわせて、自然発生的に拍手が起きるなど、空間と時間を共有するファンの親密な雰囲気に満ちた上映となりました。
上映終了後には、鳴り響く拍手に促され山田監督から「何十回も観た映画だけれど、久しぶりにスクリーンで懐かしい気持ちで、しかも寅さんを心から愛してくださるみなさんと一緒に見ることができた。なんとも言えない気持ちでした」と万感の思いがこもったコメント。笹野さんも「渥美さんがかっこいいですねえ!涙が出てきます。なぜ、いまでもこんなに素敵で、愛され続けるのか、不思議な作品です」と映画の興奮そのままにお話され、満席の客席からは拍手が止まず。
最後は北山さんの「来年もお会いましょう~、ほなまた」との言葉で特別な一夜が幕を閉じました。
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