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釣りバカ日誌 4

第4作 1991年12月23日
釣りバカ日誌4

 念願かなって、めでたく懐妊したみち子さん。定期検診につきそい出産に立ち合う伝助は、例によって仕事は二の次。また、伝助と一之助の良き仲間である太田丸の船長・太田八郎(中本賢)は、しっかり者の妹・町子(佐野量子)と幸せな日々を過ごしている。ところが、鈴木建設営業三課に勤める一之助の甥・和彦(尾美としのり)は、仕事よりも趣味に生きる自由人の伝助に憧れ、浜崎家に出入りするうちに、町子と交際を始める。しかし、それが面白くない八郎は和彦と大ゲンカ。理解のない兄貴に反発した町子と和彦は、ついに駆け落ちしてしまうが・・・
 若い二人のロマンスをメインに、浜崎家に待望の赤ちゃん・鯉太郎くんが誕生するエピソードなど、盛りだくさんなシリーズ第4作。ロケ地は、風光明美な和歌山県由良町。また、本作あたりから、ハマちゃんが単なる“釣りバカ”ではなく、その自由奔放さが、まわりの人々を幸福な気持ちにさせる、不思議な力を持っている存在として描かれるようになってきた。

ゲスト
  • 尾美としのり
  • 佐野量子
ロケ地
  • 和歌山県 日高郡・由良
スタッフ
  • 監督:栗山富夫
  • 脚本:山田洋次、関根俊夫、堀本卓
  • 原作:作/やまさき十三 画/北見けんいち
  • 撮影:安田浩助
  • 音楽:佐藤 勝
  • 美術:重田重盛

ゲスト

宇佐美和彦

(尾美としのり)

一之助の甥で、営業三課勤務。のんびりした性格は、一之助の帝王学も暖簾に腕押し。プロレスが大好きで、自由人の伝助を、心の師と尊敬している不思議な若者。八郎の妹・町子に一目惚れするが、交際を八郎に反対され、駆け落ちをするという思い切った行動に出る。

太田町子

(佐野量子)

八郎の妹で釣り船・太田丸のマドンナ的存在。浜崎家に出入りしているうちに、和彦と知り合い、相思相愛となる。しかし、若い二人の恋路を邪魔するのは、兄・八郎の猛烈な嫉妬だった。

ハマちゃん、スーさん

ハマちゃん
スーさん

和彦と町子の結婚式でスピーチを担当することになったハマちゃん、上がってしまい肝心のスピーチの内容を忘れて大慌て。そこへ、みち子さんに赤ちゃんが生まれそうだとの連絡が入る。分娩室で立ち会うことになったハマちゃんだったが、あまりの緊張に卒倒してしまう。そこへ駆けつけたスーさん、お爺ちゃんと間違えられて分娩室に入るが・・・

鈴木建設

鈴木建設

みち子さんの病院に同行して、遅刻したハマちゃん。そっと席につくが、佐々木課長にバレバレで、口から出任せの言い訳をする。また、辞表を出してきた、営業三課の宇佐美和彦を説得してこいと、秋山専務から社命で出張を命ぜられたハマちゃん、渡りに船と大喜び。

浜崎家

浜崎家

前作のラストで、みち子さんが懐妊。ハマちゃんは、毎回、定期検診につき合い、子供の誕生を心待ちにしている。ハマちゃんに心酔して、浜崎家に足しげく通うようになった和彦は、みち子さんとハマちゃんを理想の夫婦と思って、みち子さんに二人のなれそめを聞き、またまた大感激。やがて、浜崎家に待望の長男・鯉太郎が誕生する。

恋愛事件簿

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事件簿

八郎に猛反対された町子と和彦は、意を決して、和歌山県由良町に駆け落ちしてしまう。和彦からファックスで送りつけられた辞表に激怒するスーさん。和彦を連れ戻すべく、社命でハマちゃんが現地へ赴くが、若い二人もさることながら、ハマちゃんの狙いは「イカダ釣り」だった。

あのひとシリーズ

  • 前原運転手
  • 太田八郎
  • 佐々木課長
  • ハマちゃん宴会芸

ハマちゃん宴会芸

ハマちゃんは由良の宿の宴会で「白い蝶のサンバ」(森山加代子)をバックに、ハダカ踊りを披露。

釣果

  • チヌ
  • カンパチ
  • イカ

魚かいせつ

オープニングの磯釣りで、ハマちゃんが釣り上げるのは、3キロの大型のカンパチ。和彦と町子を連れ戻す名目で、ハマちゃんが和歌山県由良町へとやってきて、名物の「イカダ釣り」でチヌに挑戦、しかもその後を追ってきたスーさんもまた「イカダ釣り」を楽しむことに。エンディングでは東京湾でイカを釣り上げる。

ロケーション

和歌山県

ロケ地解説

万葉集に読まれた名勝・白崎海岸は、石灰岩でできた砂浜が広がる美しい浜辺で、白崎海岸県立自然公園に指定され、日本の渚百選に選ばれている。和彦と町子が駆け落ちして、連れ戻しに行ったハマちゃん、そしてスーさんも釣り三昧となる。

当時の世相

平成3年の
できごと

1月 湾岸戦争勃発。
2月 徳仁親王、立太子の礼。
3月 新東京都庁舎開庁。
6月 雲仙普賢岳で大火砕流発生。
12月 ソ連崩壊。

データ

公開日 1991年12月23日
上映時間 96分/シネマスコープ/モノラル
同時上映 『男はつらいよ 寅次郎の告白』
スタッフ 監督:栗山富夫
製作:杉崎重美
プロデューサー:瀬島光雄、中川滋弘
原作:作/やまさき十三 画/北見けんいち 小学館「ビッグコミックオリジナル」連載
脚本:山田洋次、関根俊夫、堀本 卓
撮影:安田浩助
美術:重田重盛
音楽:佐藤 勝
照明:粟木原毅
録音:高橋和久
編集:鶴田益一
スチール:赤井溥旦
企画協力:日本映像(株)
キャスト 西田敏行 (浜崎伝助)
石田えり (浜崎みち子)
尾美としのり (宇佐美和彦)
佐野量子 (太田町子)
中本 賢 (太田八郎)
久里千春 (字佐美浪子)
戸川 純 (営業三課・恵)
内海和子 (営業三課・香織)
三輝みき子 (秘書嬢)
丸山秀美 (看護婦)
丹野由之 (営業三課・笹原)
谷 啓 (営業三課長・佐々木和男)
森塚 敏 (産婦人科医)
沼田 爆 (島田秘書室長)
笹野高史 (前原運転手)
児玉謙次 (竪山常務)
佐々木勝彦 (坂本人事部長)
井上ユカリ (見合い相手・妙子)
藤浪晴康 (営業三課・堀内)
加藤 武 (秋山専務)
丹阿弥谷津子 (鈴木久江)
三國連太郎 (鈴木一之助)