男はつらいよ

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  3. 第1作 男はつらいよ
男はつらいよ
スタッフ

第1作 (昭和44年8月 公開)
男はつらいよ

寅さんが20年ぶりに、故郷柴又に帰ってくる。歓迎ムードも束の間、寅は妹さくらの縁談をぶちこわし、また旅の人となる。奈良で旅行中の御前様とその娘・坪内冬子(光本幸子)と再会。幼なじみゆえ、気さくな冬子に恋をした寅さんは、帰郷してからも冬子のもとへ日参する。一方、裏の印刷工場につとめる諏訪博は、さくらへ想いを寄せていた・・・
 フジテレビ版の結末に抗議が殺到したこともあり、寅さんをもう一度、ということで山田洋次監督自ら企画。ワイドスクリーンいっぱいに、元気溌剌な寅のハチャメチャぶりが爆笑を誘う。マドンナは新派のトップ女優で、これが映画初出演の光本幸子。博の父には名優・志村喬。

坪内冬子

坪内冬子

口笛は
幼き頃の
我が友よ
吹きたくなれば
吹きて遊びし

マドンナ

坪内冬子

坪内冬子(光本幸子)

御前様のお嬢さんで、寅さんとは幼なじみ。奈良で病気療養中だった彼女を、御前様が迎えにきたところ、寅さんとバッタリ再会。第7作、第46作で柴又に里帰りする。

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坪内冬子 第1作 光本幸子

新派を代表する女優、映画はこれが初出演となった。「男はつらいよ」シリーズのほかに、『隠し剣 鬼の爪』(04年)で山田洋次映画に久々に出演した。

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ゲスト

諏訪飈一郎

諏訪飈一郎(志村喬)

この八年間は、私達にとって長い長い、冬でした・・・そして今ようやく皆様のおかげで、春を迎えられます・・・

博の父。元北海道大学名誉教授。研究一筋の仕事人間の父に、博は反発し家出。再会したのは8年後、博の結婚式だった。第8作『寅次郎恋歌』で寅さんに“家庭の大切さ”、第22作『噂の寅次郎』では “人生のはかなさ”を教える。

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諏訪飈一郎 第1・8・22作 志村喬

黒澤明監督の『生きる』や『七人の侍』など、日本映画を代表する名優。山田監督は『ゴジラ』の本多猪四郎監督の『男ありて』のイメージで、博の父を創出し、キャスティングしたという。

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男はつらいよ

今回の寅さん

寅さん
名ゼリフ

桜が咲いております。
懐かしい葛飾の桜が今年も咲いております・・・・
思い起こせば二十年前、つまらねぇことで親父と大喧嘩、
頭を血の出るほどブン殴られて、
そのまんまプイッと家をおん出て、
もう一生帰らねぇ覚悟でおりましたものの、
花の咲く頃になると、
きまって思い出すのは故郷のこと、・・・・
風の便りに両親も、秀才の兄貴も死んじまって、
今はたった一人の妹だけが生きていることは知っておりましたが、
どうしても帰る気になれず、今日の今日まで、
こうしてご無沙汰に打ち過ぎてしまいましたが、
今、こうして江戸川の土手の上に立って、
生まれ故郷を眺めておりますと、
何やら、この胸の奥がポッポッと火照って来るような気がいたします。

車一家登場人物の一言

  • 諏訪さくら
    諏訪さくら
    ただいま。お兄ちゃん、私博さんと結婚する。決めちゃったの。いいでしょう、ねえ、お兄ちゃんいいでしょう。
  • 車竜造
    車竜造
    まくら、さくら持ってきてくれ...
  • 車つね
    車つね
    寅さんの寺通いって有名なんだよ
  • 桂梅太郎
    桂梅太郎
    今日が手形の期限なのをコロッと忘れてまして・・・
  • 諏訪博
    諏訪博
    兄さんも男なら、一度ぐらいは心の底から女の人を愛したことがあるはずだ・・・
夢

本作品にはなし

騒動

騒動

さくらお見合い騒動

さくらのお見合いをぶちこわして、おいちゃんと大ゲンカ。

あにいもうと

あに
いもうと

寅さんとさくら、二十年ぶりの再会を果たす。寅さん、さくらの見合いをぶち壊すが、博とさくらの仲を取り持つ。さくら、諏訪博と川千家で結婚披露宴。

人々

人々

  • 御前様・日奏/笠智衆
  • 坪内冬子/光本幸子
  • 題経寺の寺男・源吉/佐藤蛾次郎
  • 寅さんの舎弟・登/津坂匡章
  • 博の父・諏訪飇一郎/志村喬

寅さんの
啖呵売

啖呵売

まかった数字が三つ、ね、七つ長野の善光寺八つ谷中の奥寺で、竹の柱に萱の屋根、手鍋下げてもわしゃいとやせぬ。信州信濃の新そばよりも、あたしゃあなたのそばがよい、あなた百までわしゃ九十九まで、共にシラミのたかるまで、と、きやがった、どうだチキショウ。さあこれで買い手がなかったら、私、稼業三年の患いと思って諦めます、ねえ、西に行って天橋立、東に行って東京、西と東の泣き別れだ、おい! (京都府宮津市天橋立・古本)

売ネタ

  • 電子応用ヘルスバンド(とらや茶の間)
  • 古本(東京都豊島区・高岩寺“とげぬき地蔵”)
  • 古本(京都府宮津市・天橋立)

  • 寅さん「人生の並木道」
  • 寅さん・冬子「喧嘩辰」

ロケーション

  • 奈良県 法隆寺/御前様と冬子が写真撮影
  • 奈良県 東大寺二月堂/寅さんが、外人観光客を案内しているところ、御前様父娘にばったりと再会し大仏殿などを見学
  • 奈良県 奈良公園 浮身堂 蓬莱橋/御前様「バター」発言
  • 奈良県 奈良ホテル/寅さんが御前様父娘を送迎
  • 京都府 天橋立/登と啖呵売
奈良

奈良県 奈良

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奈良県 奈良

奈良 基本情報

奈良時代に平城京が置かれた古都であり、シルクロードの終着点として天平文化が花開いた地として知られる。
現在の奈良市は、奈良県の北部一帯を占める広域市で、同時に奈良盆地の北端にも当たる。市東部は大和高原にあたり、標高300mから600m級の高地が続く。北境は古代に平城山(ならやま)と呼ばれた丘陵地帯で京都府と接している。平城山を越えて山城と通じる奈良坂は古くからの重要交通路の一つ。
市域は東西に広く、 東部の山間地、文化財を多数抱え国際観光文化都市としての顔を持つ中東部の市街地、大阪の衛星都市としての性格を持ち住宅地として開発が行われてきた西部と、複数の顔を持ち、同じ市内でありながら、街の雰囲気、住民の指向は違いを見せる。

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第1作
奈良県 奈良

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京都

京都府 京都

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京都府 京都

京都 基本情報

京都府の南部に位置する内陸都市で、市内を賀茂川(途中で高野川と合流し、鴨川と名前を変える)、桂川、宇治川などが流れる。
四条河原町(四条通と河原町通の交差点付近)は京都で最大の繁華街である。

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京都府 京都

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天橋立

京都府 天橋立

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京都府 天橋立

天橋立 基本情報

天橋立(あまのはしだて)は、京都府宮津市の宮津湾と内海の阿蘇海を南北に隔てる砂州である。日本三景の一つ。2013年の観光入込客数は1,781,900人で、京都市を除いた京都府内の観光地で第1位である。

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京都府 天橋立

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あの頃

食べ物

ホテルのフルコース

さくらのお見合いの席で、寅さんが馴れないフォークとナイフでフルコースと挌闘。酔っぱらって、調子づいて、ひんしゅくを買う。

モノ

麦わら帽子

坪内冬子と魚釣りの約束をした寅さんが、おそらく買い求めたのであろうペアの麦わら帽子。

ファッション

BGのおしゃれ

丸の内の一流電機メーカーに勤めるBG(ビジネスガール)のさくらが、通勤時に着用しているのが、ミニのワンピース。

主な出来事

8月1日
箱根彫刻の森美術館開館。
8月3日
大学管理臨時措置法案を参議院本会議で与党が強行採決で可決。
8月15日〜17日
ウッドストック・フェスティバル開催。
8月18日
第51回全国高等学校野球選手権大会決勝で、三沢高校と松山商が延長18回の上引き分け再試合。

データ

封切り日
昭和44年8月27日
観客動員数
543,000人
入場料
450円
上映時間
91分
受賞歴
第24回毎日映画コンクール・監督賞/山田洋次(1969年)
キネマ旬報BEST10第6位(同)
同・男優賞/渥美清(同)
シナリオ作家協会シナリオ賞/森崎東(同)
第20回芸術選奨・文部大臣賞/山田洋次(同
併映作品
『喜劇 深夜族』
監督:渡辺祐介 主演:伴淳三郎、高松しげお、藤岡琢也、財津一郎、緑魔子
スタッフ
監督 : 山田洋次 脚本 : 山田洋次  森崎東
原作 : 山田洋次
撮影 : 高羽哲夫
音楽 : 山本直純
美術 : 梅田千代夫

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第1作 男はつらいよ