緒形拳

緒形拳おがたけん

1937~2008年

プロフィール

東京都出身。1958年新国劇に入団、辰巳柳太郎に師事。NHK大河ドラマ「太閤記」(65)で、主人公豊臣秀吉役に抜擢される。翌年の「源義経」に続けて出演し、以降も、数々の大河ドラマに出演した。1968年に新国劇を退団後も、映画、テレビ、舞台と幅広く活躍。映画『復讐するは我にあり』(79)『楢山節考』(83) 『魚影の群れ』(83)『火宅の人』(86) 『おろしや国酔夢譚』(92)など代表作多数。ドキュメンタリー番組の案内役としても活躍し、世界各地を訪れた。

映画『鬼畜』(78)撮影風景 左から野村芳太郎、緒形拳

映画『鬼畜』(78)撮影風景 左から野村芳太郎、緒形拳

野村芳太郎監督作品とのかかわり

3作品に出演。『砂の器』(74)では、放浪を続ける親子に、唯一、心優しく親身になって接する村の駐在として、出演。善良で誰からも尊敬されている人物を情感豊かに演じ、その後の悲劇と共に、観客の涙を誘った。4年後の『鬼畜』(78)では、一見、おとなしく気弱な男が、自分の力量を顧みない浅はかな行動が原因で「自分の子供を殺害する」という凶行に追い詰められていくまでを演じ、内外でも高い評価を得ることとなった。