この子を残して

長崎で被曝した医学博士が子供たちに残した静かで熱い反戦のメッセージ!

見どころ

卓抜した構成と映画技術で戦争と原爆がもたらす滅亡の地獄と永遠の平和への祈りを真撃に訴えた究極の反戦映画!

あらすじ&解説

1945年8月9日、長崎に原爆が投下され、妻を亡くした放射線医学博士の永井隆は、自らも被爆しつつ、ふたりの子供を育てながら、やがて戦争と原爆の記録を記していくが……。 『長崎の鐘』などで知られる永井隆の同名手記を原作に、戦争と原爆への怒りを露わにしつつ、親と子の深い絆を描いたヒューマン・ホームドラマ。宗教的ともいえる静謐なタッチを貫きつつ、最後の最後で原爆投下後の地獄絵図を、原爆詩に曲を付けた歌を流しながら壮大なオペラのごとく一気に見せつけ、見る者に多大なショックを与える大胆かつ秀逸な構成。長崎佐世保市の現ハウステンボス所在地に当時の浦上地区を再現させ、それを一気に爆発させるという巨大オープン・セットのリアリティも並々ならぬものがある。木下映画の粋を知る名優たちの好演も手伝い、もはや反戦映画として揺るぎなき説得力を持ち得た秀作として屹立している。松竹=ホリ企画提携作品。

公開日
1983年09月17日
本編尺
128分
受賞歴
キャスト
加藤剛 十朱幸代 大竹しのぶ 麻丘めぐみ 山口崇 淡島千景
スタッフ
製作: 笹井英男、東條あきら、金沢博、斉藤森恒
監督・脚本: 木下惠介
原作: 永井隆
脚本: 山田太一
撮影: 岡崎宏三
特撮: 成田亨
照明: 佐久間丈彦
音楽: 木下忠司
録音: 島田満
美術: 芳野尹孝
編集: 杉原よ志
助監督: 横堀幸司
特殊メーク: 三岡洋一