一之助が後継者と目していた高野常務（青島幸男）が、定年を前に惜しまれながら退職。故郷の萩で悠々自適のセカンドライフを過ごそうとする。出張にかこつけ高野に会いにやってきた“釣りバカ”コンビだったが、姪の梢（宮沢りえ）から高野が重病だと聞かされる・・・。
高野常務のお見舞いにと、ハマちゃんが釣り上げたフグをさばく傍らで、スーさんがキモを舐めてしまう。フグにシビレたスーさんの幻覚も見ものである。東京都知事をリタイアしたばかりの青島幸男がゲストとして登場。さらに主題歌「とりあえずは元気で行こうぜ」を作詞作曲し、大きな話題となった。なお、本作よりサブタイトルが付けられることとなった。
高野の姪。萩市の薬局で薬剤師をしている。高野を訪ねてきた伝助と一之助に、高野の容態が思わしくないことを告げる。その主治医・上杉晋とさわやかな交際をする。
鈴木建設常務にして“スズケン・フィッシングクラブ”会長。定年を前に、ハッピーリタイアメントをして鈴木建設を退職。これまで会社のために働いて来たワーカホリックだったが、妻に先立たれたこともあり、これからは自分のために「なんにもしない」ことにして、故郷の萩で、悠々自適の釣り三昧を楽しもうとする。
高野の主治医。会津の出身ゆえ、長州の梢との交際を、厳格な父親に反対され、困っている。
スーさんの山口出張にかこつけて、元“スズケン・フィッシングクラブ”会長の高野と、萩で釣りをと洒落込もうとするハマちゃんだったが、高野が病で入院していることを知り、見舞いをする。その晩、どの宿も満室で、ハマちゃんとスーさんが泊まることになったのは、なんとラブホテルだった・・・。
スーさんが後継者と目していた高野常務がハッピーリタイアメント。ショックなのは、スーさんだけでなく、佐々木課長も同様。仕事のために人生を捧げるべきか、自分のために余生を過ごすか。彼らの悩みは大きい。
鯉太郎（菅原隆一）に、ガールフレンドが出来た。なんと、太田八郎が結婚。その連れ子の小百合ちゃんと仲良く小学校に通っている。「小百合ちゃんが鯉太郎に惚れてるんじゃないのか？」と心配なのは親バカのハマちゃん。しかし、八郎は「鯉太郎が惚れてる」と譲らない。
萩の薬剤師・梢（宮沢りえ）と、伯父・研一郎（青島幸男）が入院した病院の若き医師・上杉晋（吉岡秀隆）がさわやかな交際を続ける。しかし、長州の梢との交際の障壁は、会津出身の上杉の頑固な父親の存在。
念願の結婚を果たす。相手は子連れの外国人・パトリシア。ハマちゃんがみち子さんとラブラブでも、今までのように羨ましがらず、余裕を見せる。義理の娘・小百合は太田丸の手伝いをしたり、八郎にとっても、幸せな日々がようやく訪れる。
萩の海岸で磯釣りを楽しむハマちゃんが、釣り上げたのは、スズキ目・イスズミ科メジナ。山口ではクロヤとも呼ばれている。スーさんの竿にかかるのは、フグ目・フグ科のトラフグ。高野の散骨式の洋上で、ハマちゃんは不謹慎にも釣り竿を出してマダイを釣り上げてしまう。
スーさんが出張で、山口宇部空港から向かうのは、山口きらら博記念公園の多目的ドーム建設現場。宇部市常盤公園で、スーさんと待ち合わせをしていたハマちゃんは、禁止されている釣りをして、係員たちに捉えられる。ペリカンのカッタ君とハマちゃんの共演シーンも楽しめる。そして、高野常務がハッピーリタイアメントをして隠居したのが、日本海に面した山口県萩市。萩城跡指月公園などが登場する。
| 公開日 | 2001年8月18日 |
|---|---|
| 上映時間 | 111分／ビスタ／ＳＲＤ |
| スタッフ | 監督：本木克英 プロデューサー：瀬島光雄、中川滋弘、深澤 宏 原作：作／やまさき十三 画／北見けんいち 小学館「ビッグコミックオリジナル」連載 脚本：山田洋次、朝間義隆 撮影：花田三史 美術：横山 豊 音楽：大島ミチル 照明：土山正人 録音：岸田和美 編集：川瀬 功 スチール：金田 正 企画協力：日本映像（株） ロケ協力：「釣りバカ日誌12」宇部ロケ実行委員会、「釣りバカ日誌12」萩ロケ支援実行委員会、“山口きらら博”21世紀未来博覧会協会、ＡＮＡ |
| キャスト | 西田敏行 （浜崎伝助） 浅田美代子 （浜崎みち子） 宮沢りえ （木戸梢） 吉岡秀隆 （上杉晋） 加藤 武 （秋山専務） 柴 俊夫 （原口人事担当取締役） 荻島真一 （川島営業担当取締役） 鶴田 忍 （堀田常務） 辺見えみり （営業三課・妙子） 梶原真弓 （松井電機・茉莉） 菅原隆一 （浜崎鯉太郎） 笹野高史 （前原運転手） 中本 賢 （太田八郎） 中村梅雀 （草森秘書室長） 大杉漣 （松井電機・渡辺施設部長） 谷 啓 （佐々木課長） 奈良岡朋子 （鈴木久江） 青島幸男 （高野研一郎） 三國連太郎 （鈴木一之助） |
