『瀬戸内少年野球団』『少年時代』に続く、篠田正浩の少年3部作完結編。戦後の混乱期に戦死した長男の遺骨を故郷に納めるため、淡路島から故郷の宮崎に向かう一家を描く。別府へ渡る船に乗るため立ち寄った神戸の街は空襲で廃墟と化していた。それから50年後、成長した弟は、阪神淡路大震災で再び同じ光景を眼にする。震災からの復興を願った篠田の思いに満ちた一篇となった。