第44回直木賞を受賞した黒岩重吾の同名小説を映画化したサスペンスドラマ
array(4) { [0]=> string(3) "315" [1]=> string(3) "316" [2]=> string(3) "317" [3]=> string(3) "318" }野村監督作品において、初めて新藤兼人が脚本を手掛けた。主人公のヒューマニズムを出すため、手術のシーンはリアルにこだわった。監督と田村高廣、久我美子で、実際の盲腸の胃がんの手術の映像を研究した後、セットでは本物の医師によるリハーサルを経て、撮影だけでも丸二日間をかけて綿密に撮影が行われた。
大阪の阿倍野病院は、宗教団体の資金で運営されており、設備も悪く、患者も質が悪かった。産婦人科の医師植(田村高廣)は、腕は良いが酒好きで娼婦たちに無断診察をして金儲けをしている。加えて、女癖が悪く、看護婦の妙子(瞳麗子)、景子(葵京子)など何人もの女と関係をもっていた科長の西沢(山村聰)は、金にならない患者には冷たく、植とは折り合いが悪い。ある日、ヤクザの情婦の堕胎をめぐって二人は対立する…。