『男はつらいよ』とは?
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浅草ロック座でメリー・ローズという名で踊り子として活躍。日劇ミュージックホール出演時に、川島雄三監督の『グラマ島の誘惑』(59年)に抜擢され、映画界へ。今村昌平監督の『にっぽん昆虫記』(63年)、『赤い殺意』(64年)などに出演。第3作『フーテンの寅』(70年)では、寅さんとお見合いをする仲居の役で出演。
こんな景色のよかとこへ来て、暗か所で女の裸見て、どこがよかすかねえ
呼子のストリップ小屋「呼子ショー」の踊り子。とある日の午後、寅さんと話をする。「姐さんの芸を見に来たと思えば、腹も立たねえだろう」とは、芸人への寅さんの優しいまなざし。赤ん坊の父親のだらしなさに本気で怒って、一肌脱ぐキップの良さもある。
博が工場で手のケガをしたところへ、寅さんが戻って来てひと騒動となる。やがて旅に出た寅さんは、佐賀県の呼子で、女房に逃げられた男(月亭八方)から赤ん坊を押し付けられ、呑まず食わずのまま柴又へ帰る。赤ちゃんが高熱を出すが、とらや一家が恐れていたのは、寅さんが美人看護士の木谷京子(十朱幸代)と会ってしまうことだった… 博のケガをきっかけに、中小企業に従事する人々の境遇や、看護士の労働問題の現実を描い...
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